
1月23日、「第41回ChildrenFirstのこども行政のあり方勉強会」を開催しました。
昨今、発達の課題から不登校や友人関係のトラブル、学習面や集団生活で悩むこどもたちが急増しています。こうした課題の解決に向け、東京都三鷹市のこどもクリニックが取り組む先進的な事例を学びました。講師は、あきやま子どもクリニックの秋山千枝子院長と、医療教育コーディネーターの松野泰一先生です。
このクリニックでは、独自に「医療教育コーディネーター」を配置し、医療と学校をつなぐ以下の役割を担っています。
医療教育相談:医療教育コーディネーターが保護者から定期的に聞き取り助言をする。
予診の実施:医療教育コーディネーターがこどもや保護者から現状を聴取したり、こどもの様子を観察した上で医師の診察につなげる。
医師の相談診察に陪席:医師の診察の中で、学校での過ごし方の部分について、専門的な助言を行う。
学校との連携:学校との継続した連携が必要な場合、保護者の承諾を得た上で学校に出向き、学習や生活の様子を把握して校長・教員などと情報のすり合わせを行う。
この仕組みにより、1年半で327件もの相談に対応し、不登校や登校しぶりだった45人中29人が学校復帰や登校日の増加につながる成果を上げています。
医療教育コーディネーターは教育委員会に雇われているスクールカウンセラーと異なり、元々校長先生だった方が仲介役として医療機関に雇用されるため、保護者には独立した第三者として、学校からは「チーム学校」の一員として認識されます。この微妙な立ち位置が重要だと思います。


学校側からも、以下のような前向きな声が届いているということも共有していただきました。

この取り組みを全国に展開することが今後の課題です。
こどもたちのために、国としても全力で後押ししていきます!

今回の勉強会が新聞記事になりました
2025-01-24 教育新聞 『「医療と学校つなぐコーディネーター普及を」 元校長が訴え』
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