子を失う事故を防ぐために!チャイルド・デス・レビュー(CDR)のあり方とは

更新日:1月19日





2月16日、私たちが事務局をつとめる第3回目の「Children Firstの子ども行政のあり方勉強会~子ども家庭庁創設に向けて~」を開催しました。本日の勉強会では「子どもの死因究明~チャイルド・デス・レビュー(CDR)~」について取り上げました。



写真)会場の様子


今回は、5歳の長男慎之介くんを園外保育中の水難事故で亡くされた吉川優子さん(一般社団法人吉川慎之介記念基金代表理事から「チャイルド・デス・レビュー(CDR:Chilld Death Review)と事故調査・検証制度の在り方について」、西田佳史さん(東京工業大学教授)から「事故データを予防につなげる多職連携について」ヒアリングを行いました。


『元気な子どもが突然亡くなるかもしれない。普通に子育てをしていたとき、そんなことを考えたことは一度もありませんでした。慎之介が亡くなって初めて、これだけの多くの子どもの事故死があること知りました。』今日の吉川優子さんの冒頭の言葉です。



写真)吉川優子さん(一般社団法人吉川慎之介記念基金代表理事)


5歳の息子さんをお泊り保育に送り出したまま、もう会うことができなかった吉川さんの悲しみを想像すると、子を持つ一人の親として胸が張り裂けそうでした。


その悲しみを乗り越え、慎之介くんのような事故死をこれ以上繰り返さないために基金を立ち上げ活動してくださっている吉川さんへの深い感謝の気持ちとともに、政治家として「子ども家庭庁」創設を何としても実現しなければならいと改めて強く思った1日でした。


「子どもの事故死」は思っている以上に身近に潜んでいます。うつぶせ寝、歯ブラシをくわえての転倒、料理中の火傷、遊具など室内外問わずあらゆるところでその可能性があり、慎之介くんが亡くなった2012年には752人もの子ども(0歳から19歳)が事故死で亡くなっています。8年間では4864人も不慮の事故で亡くなっているのです。(下図参照)





図)平成24年から令和元年までの0歳から19歳までの事故死と自殺者数(吉川優子さん提供資料)



予防できる子どもの死亡をひとつでも防ぐことは、国や社会の重要な課題であり将来に渡る大きな責務でもあります。そこで、事故や虐待や自殺など子どもの死因を全て調査分析し、予防出来る死は社会全体で予防するチャイルド・デス・レビュー(子どもの死因究明)が必要です。欧米諸国等では「子どもの予防できる死亡」を減らす対策のために、子どもが死亡した場合に、 その原因や死亡の状況を詳細に検討するチャイルド・デス・レビューを制度化し、具体的対策を見出して成果を上げています。



しかし、日本の場合、子どもの亡くなった場所で幼稚園だと文科省、保育園だと厚労省、認定子ども園だと内閣府、公園だと国交省、遊園地だと経産省、遊具等だと消費者庁といった具合に対応が分かれます。さらに自治体や教育委員会なども関係し子どもの死に対する責任部署がはっきりしない状況で、子どもの死亡の実態を分析しきれていません。


平成30年にはで成育基本法、死因究明等推進基本法が成立し、厚労省ではモデル事業も全国7カ所で展開は始まっているものの、分析するのに必要な情報も収集しきれていない状況で、死に至る直接の経緯や背景など、子どもの死の詳細についてや関係機関の関与の実際についてわかっていないことが多く、死亡予防可能性についての検証はこれからという状況です。


本日の勉強会でも、それぞれの役所の答弁は、ボールの投げ合いでバラバラ感が否めませんでした。だからこそ、「子ども家庭庁」で省庁を横断し子どもの死にしっかりと向き合う部署をつくること、そして、社会全体で予防できる子どもの死をひとつでも防ぐこと、国としての重要な課題解決のために責任をもって推進していきます。





写真)閉会の挨拶をする山田太郎




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